世界起業家列伝
マーサ スチュワートの成功や転落、そして復活の人生を解説します。
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ブランドを作る

マーサ スチュワートと言えば、日本では知らない方も多いかも知れませんがアメリカでは出版物や実業家として有名な人物です。マーサ スチュワートは自らのブランドを作り出すことで成功しています。スティーブジョブズが作ったのが自分ではなく、コンピュータだったのに対して、マーサ スチュワートは自分をブランドにしているのです。

マーサ スチュワートの夫は出版社のCEOをしていました。その関係で、次々に書籍を出しています。ある日、Kマートのバーバラ・ローレンス・スナイダーがマーサ スチュワートに連絡を取って来たのです。それによると「マーサ スチュワートはお金は一切かからない、億万長者になれる」とのこと。普通で考えれば怪しい話にも聞こえるわけですが、この時に既に何冊もの出版をしていたりしますし、それほどの知名度があったからなのか、すぐにOKを出しました。

Kマート側としてはキッチン売り場が活性化出来るような広告塔を探していたわけです。マーサ スチュワートは、これに答え年俸20万ドルで5年間の契約をする事にしました。驚く事にこの時の、マーサ スチュワートはすぐにお金を使ってしまいます。農家の家が欲しかったらしく、53万ドルで買う事にしたのです。足りない分のお金はバーバラに相談してKマートに借りる事にしたという逸話が残されています。この農家をリフォームする時に、Kマートの商品を使いCMなどにも使ってよいという契約がなされました。この事から、様々なメディアに紹介されるようになり、さらには書籍が大ブレイクしました。さらには、タイムワーナーと10年間の雑誌契約を結んでいます。もちろん、宣伝費や制作、流通などを全てを請け負いました。この雑誌は順調に売り上げを伸ばしました。さらに、タイムワーナーとテレビ番組である「マーサ スチュワート・リビング・テレビジョン」も始まり、さらに契約を結んだのです。雑誌同様の契約を結んだとされています。

株式公開により億万長者になる

順調にキャリアを積んだマーサ スチュワートですが、ここに億万長者となるキーポイントになる人がチームに加わる事になります。コンサルタント会社マッキンゼー・アンド・カンパニーの元ビジネスパートナーであるシャロンパトリックです。シャロンパトリックがマーサ スチュワートのビジネス活動を管理する事になりました。

シャロンパトリックはKマートやタイムワーナーとの再契約の交渉に入りました。そして、「マーサ スチュワート・リビング・オムニメディア」を設立したのです。ちなみに、この時もマーサ スチュワートは資金を人から借りたお金をレバレッジとしています。権利を買うのに掛かった費用である8500万ドルのうち一部をタイムワーナーからの株、タイムワーナーから賄い、現金でも支払いに関してはKマートが肩代わりしたとも言われています。その辺りは、農場の時と余り変わっていないなと感じますね。

マーサ スチュワートのやり方を見るとKマートとタイムワーナーをレバレッジにしてブランドを作り上げて、そして、Kマートとタイムワーナーの資金力を使いブランドを買い戻しています。そして、マーサ スチュワート・リビング・オムニメディアはついにIPO(株式公開)を行い億万長者になったのです。2001年にはフォーブスの長者番付にも初登場しました。さらには、ニューヨーク株式所の役員にまで選ばれています。これを見ると2001年のマーサ スチュワートは絶好調に思えるかも知れません。しかし、2001年12月に落とし穴がまっていたのです。

マーサ スチュワートの転落

ニューヨーク証券取引所の役員に選出されて1週間もたたないうちに問題が起きてしまいます。マーサ スチュワートは突然、自分の会社と無関係な会社の株を売りました。そして10億ドルを超える利益をあげたのです。しかし、これが敗北へと繋がります。インクローン社という会社の株を売ったのですが、食品医薬局がこの会社のガン治療薬に認可申請を却下したのです。却下された事によりインクローン社の株は暴落しました。

しかし、却下される1日前にマーサ スチュワートは株を売却していました。インクローン社の設立者であるサミュエル・ワクサルがインサイダー容疑で逮捕されます。それについて、マーサ スチュワート自身のバッシングや変な憶測が流れてしまったのです。これにより、マーサ スチュワートは自分の会社の会長兼CEOを辞任する事になりました。マーサ スチュワートは圧倒的な自分を魅せる技術により富を築く事が出来ましたが、株式においては敗北を喫します。芸能人やミュージシャンが自分の楽曲やパーソナリティの力で富を作り出し、その富を株で失う話に似ていますよね。マーサ スチュワートにおいても同じ事が起きたのです。

そして、2004年には有罪が確定し5か月間も服役生活を送りました。しかし、その後、マーサ スチュワートは再びパーソナリティの力でテレビ番組などでも活躍しています。どうもマーサ スチュワートと言う人は、株式は向かないけど、自分を良く見せる技術においては天才的なものがあることが分かります。人には向き不向きがあることがよく分かる話です。

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